› K's FACTORY › 建築 › 私が思う完璧な断熱工法

2011年04月07日

私が思う完璧な断熱工法

私が家を建てる際たいへん悩んだ事がある

それが建物の断熱である
壁の中に入れる断熱材で建物を断熱するのが一般的だ
外壁下地の上に発砲スチロールを圧縮したような板を貼る工法もある

上記2点のやり方に常日頃疑問を抱いていた
理由は前回の記事で述べた気体が密閉される(気密)の問題からだ
外断熱の場合強度も心配だ

私の理想は強度があり断熱しながら呼吸する(通気する)外壁であった
当時そのような材料など聞いた事がなかった また誰も外壁の通気に重点を置いてない

そんなある時私は外壁材を取り扱うメーカーの社長とその研究所でお会いできる機会があった
その時は別件の仕事の打ち合わせで伺ったのだが
思い切って『通気して、断熱効果があり、強度があって、安価で・・・そんな外壁材料ありますか』
なんて聞いてみた。
初対面である
他の研究員あは唖然としていた

メーカーの社長は『おもしろい事考えるね・・・』
と言い、ある研究員を呼び出しその場で会議しはじめた

『断熱効果出すならある程度の厚みを・・厚み出すなら軽くないと躯体(柱・はり など)に負担がかかる・・防水処理は?(雨が浸み込んでこないように)』
そして色んな骨材(石・陶器などを細かく砕いたもの)をひっぱり出してきた

おおよその基本ができたので次回までに製品化してくれるまでに至った

出来た製品が、骨材はガラスの真ん丸の焼き物で大きさは1mm、セメント、特殊な薬を混ぜたものだ
びっくりする程軽く水に漬け空気を送ると空気が通る
防水方法は施工後はっ水(水をはじく)剤を塗布する

この方法で早速施工された
私が思う完璧な断熱工法
塗った厚みは55mm

開発して頂いた研究員も施工を指導し一部始終撮影していた
私が思う完璧な断熱工法
メーカーの社長も遠方から施工も見にいらっしゃった

この工法は外断熱工法の部類にはいる
断熱効果、壁強度(壁にひびが入りにくい)、通気効果、防水に優れるだけでなく、そのまま外壁下地となる

我が家は屋根にもこの工法を採用した
私が思う完璧な断熱工法

セメント・骨材は別々に仕入れる事でコストが下がった 
壁も屋根も両方とも施工は各1日で終わったのでそんなに人件費もかかっていない

開発して頂いた研究員さんは外壁の仕上げ材も作っていただいた
外壁の仕上げ剤もとんでもない事を要求した
そのお話は次回・・・







同じカテゴリー(建築)の記事
住宅特集2017 1月号
住宅特集2017 1月号(2016-12-19 17:38)

住宅特集2016 9月号
住宅特集2016 9月号(2016-08-19 14:24)

[内覧会のおしらせ]
[内覧会のおしらせ](2016-04-11 20:01)

外壁下地
外壁下地(2016-01-27 10:57)

中部建築賞
中部建築賞(2015-12-20 10:51)

JIA東海住宅建築賞2015
JIA東海住宅建築賞2015(2015-10-12 09:40)


Posted by k's factory at 10:31│Comments(3)建築
この記事へのコメント
4年経ちましたが、その後、屋根、壁の状態はどうなっていますか?
当初、想定していた効果はありましたか?
Posted by キューポン at 2015年06月05日 07:56
キューポンさん
コメントありがとうございます!
お陰様で快適に暮らしております
断熱効果は想像以上で、光熱費の節約になりました。
クラック等も今のところ入っていません。
京都の建築家さんも大変気に入って頂き、実際施工されました
よろしければ、住宅特集という雑誌5月号に掲載して頂いたので、ご覧になってみて下さい!
Posted by k's factoryk's factory at 2015年06月06日 15:00
愛知県名古屋市で設計事務所を営んでいるものです。
記事に書かれている断熱モルタルについてですが、
既存RC造戸建て住宅の外壁(既存はリシン塗装)への外装材の変更+断熱性能の向上のために、既存リシン塗装のうえから塗るということは可能でしょうか?
お返事いただけますと幸いです。宜しくお願い致します。
Posted by ryu at 2021年05月26日 12:06
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
私が思う完璧な断熱工法
    コメント(3)