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2016年12月19日

住宅特集2017 1月号

住宅特集2017 1月号

弊社が施工を担当致しました『houseA/shopB 木村松本建築設計事務所』が掲載されました

現場が京都ということで、条件的には劣勢ではありましたが、妥協なく細部まで質の高い建物となりました
これは、大工棟梁を筆頭に多くの職人達の理解と能力の賜物だと思います


その賜物とは

職人達はまず、設計者の意図を理解し各固定概念を排除してもらえた
・既成材料には、はっきりとした目的や計画がある
・備品、付属品など設置方法が固定化されている
・未経験な工事の拒絶反応
など

これらの特性を実験・真理を求めて、あるいは別の目的として可能か議論し、毎週定時に設計者と施工者と疎通の確認する事ができた


*今回関わったすべての人(職人・設計事務所+大学生<オープンデスクまたは在学生>・監督・お施主様)が建築に参加した


設計者と施工者は新しい概念と背景をつくっていけると思うのです


  


Posted by k's factory at 17:38Comments(0)建築

2016年10月25日

house A / shop B

『house A / shop B』木村松本建築設計事務所

弊社が施工を担当しました京都市『house A / shop B』木村松本建築設計事務所
今回で3回目となる木村松本さんとの共作
2年程前の京都市の『house T / salon T』の打合せ時より『house A / shop B』の計画、模型は拝見していた

まさか弊社が施工する事になるとは全く思ってもみなかったのですが・・・

今回木村さんは「今後の木村松本の方向性を位置づけする大切なプロジェクト」とおっしゃっていた
そのようなプロジェクトに弊社を選んで頂き光栄です
最後まで納まりに妥協なく、工期・予算も計画通りに竣工できた

先日内覧会が行われました





いつも思うのだが、木村松本さんの設計は構造の透明性も高く一見ハードに見えるのだが
竣工後お伺いしてみると、住まい手との隔たりがない
住まい手と設計意図、その距離を住まい手が正確に把握している
つまり生活の営みが漂う事によってその設計あるいは意匠が発揮される
当たり前のようだが、なかながそれを乗り越える困難は大きい事である


  


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2016年08月19日

住宅特集2016 9月号

住宅特集2016 9月号

houseT/salonT 木村松本建築設計事務所(木村吉成+松本尚子)


弊社が施工を担当致しました houseT/salonT が掲載されました  


Posted by k's factory at 14:24Comments(0)建築

2016年04月11日

[内覧会のおしらせ]






私どもが設計施工いたしました
”ピアノ教室と住宅”が完成間近となりました
このたびお施主様のご厚意で内覧会を開催することになりました

日時: 4月17日 (日曜日)  10:00~16:30頃まで
場所: 浜松市浜北区貴布祢  遠州鉄道浜北駅より徒歩3分

ご興味のある方は ksfactory@yk.commufa.jp までメールを頂けましたら
ご案内をお送りさせて頂きます
みなさまのお越しをお待ちいたしております  


Posted by k's factory at 20:01Comments(0)建築

2016年01月27日

外壁下地

新築中の音楽室兼住宅の外壁下地が出来上がった
あまりに綺麗なので足場のシートを手繰って、写真撮影してしまった




外壁下地を斜めで貼っている
耐震性の増強、縦揺れに対しても有効
また弊社は壁を湿式(水で練った材料を左官職人がコテで塗る)で仕上げる為
懸念されるクラック(ひび割れ)防止にも効果的である
これは自邸でも斜め貼りした結果今現在竣工約6年で大きなクラックが入っていないので実証されている

ただ大工さんの技量で材料のロスが出たり、手間が掛かったりする

弊社がお願いしているの大工さんはそれらを完璧にこなしてくれています

  


Posted by k's factory at 10:57Comments(0)建築

2015年12月20日

中部建築賞

この度、中部建築賞におきまして、
弊社が施工を担当させて頂きました「Nの住宅地の住宅」が入選致しました
関係者の皆様、誠にありがとうございました

  


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2015年10月12日

JIA東海住宅建築賞2015

この度JIA東海住宅建築賞2015で、弊社が施工を担当致しました「Nの住宅地の住宅」が大賞に選ばれました

お施主様
木村松本建築設計事務所 木村吉成さん、松本尚子さん 
構造設計 満田衛資さん
施工を共にして頂いた職人の皆様
選んでいただいた審査委員の青木淳さん、堀部安嗣さん、長谷川豪さん

皆様に深く感謝申し上げます




 
  


Posted by k's factory at 09:40Comments(0)建築

2015年07月14日

京都の住宅

京都のプロジェクトがはじまった
天気が安定せず、予定が組みにくい
ところが初対面の京都の職人さんは、雨の中、文句もいわず、予定通り仕事を進めてくれた

なんとテント持参で・・・
作業場所へテントも移動 
相当降ってた、この日
京都の職人さんやるね

みんな気持ちのいい人ばかりだ
ありがとうございました。

  


Posted by k's factory at 10:45Comments(0)建築

2015年04月18日

住宅特集 2015 5

新建築 住宅特集 2015 5



弊社が施工を担当いたしました”Nの住宅地の住宅”が掲載されました


 


  


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2015年01月08日

建築家の家 外壁

今回は外壁について

お施主さまにこの建物の魅力はと聞いたら、外壁と答えられた

外壁に関しては、当初はガルバリウム鋼板(板金)の計画だった
工事予算、仕様の打合せを木村さんと何度も重ね、弊社が取扱うカルモ([私が思う完璧な断熱工法][ローコスト住宅の考え方2][カルモ]参照)
を提案させて頂いた
弊社の特徴は外壁材である為、結構アピールした
素材は以前弊社で施工した[素朴で単純な家]の外壁と同じ仕様 ディテールは木村松本さんから。協同だね

外壁は断熱を兼ねて仕上げとなる
この仕様により、当初の計画であった壁内ウレタン吹付の断熱工事と、板金工事、防水工事の一部が減少となり、
カルモの施工の方が結果、コストダウンとなった

そうそう、屋根の薄さが確認頂けるだろうか 

この建物の一つの特徴である屋根、、、
軒先(屋根が壁より出ている部分)の裏(下からみると、屋根の裏が見える部分)も繋がっているようにと、
同じ仕上材で左官さんに塗ってもらった

軒裏の仕上に関しては、木村さんも随分迷われておられた
周辺住宅や環境を歩いて確認して、最終的に壁、軒裏の仕様を統一された

この姿勢で外周全部塗った   おつかれさま

外壁、軒裏に関しては、結構話合った結果、建物としての魅力となった
改めて建築はお施主さまご理解の元、設計・監督・職人が一致、協同しないとできないものだと実感します






  


Posted by k's factory at 11:03Comments(0)建築

2014年07月28日

建築家の家 建て方

普通の木造住宅なら、『たてまえ』と呼ばれる建て方(または上棟)は1~2日であろうか
しかし、今回は、棟が上がるまで4日を要した

1日目 1階部

まだ仮設の足場がない お施主様の奥様 構造設計の海野さん 建築家の木村さん

2日目 足場、鉄骨工事 木部

木造部と鉄骨部がHSS金物と連結させていく


管柱と鉄キューブと連結、キューブの上にはさらに管柱が乗り、棟を支える
建築家の家1の構造図参照


2階の床を支えるのは、デッキプレート


デッキプレート上に、構造用合板をならべる
小梁がなく低い階高で納められている
3日目 2階部

4日目 屋根部
登り梁も全てHSSで連結、ピン止めされていく


全てにおいて、寸法がシビアであったが
納めていくと、かなりの精度で建物の垂直、水平が保たれていた

木部はロボットで製材、刻みをするので間違いないが
鉄骨部は全て手作業
ボルト穴の位置などはコンマmm単位
1つの手直しもなかった

鉄骨屋さんの職人技はすごかった  


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2014年06月03日

建築家の住宅1

前回投稿した美しい基礎の住宅が竣工して1ヶ月程たった
数回に分けてこの住宅の生い立ちをご紹介。。。

この住宅は京都の建築家 木村松本 氏が設計された

構造設計もこれまた京都の 満田衛資構造計画研究所

いろいろな偶然で出会う事となり、木村さんとも意気投合しK's FACTORYで施工させて頂く事となった

引き受けてしまったが、構造が複雑・・・

今回木村松本さんが設計した住宅は木造と鉄骨とのハイブリット構造
1階が木造、2階が鉄骨(H鋼梁+デッキプレート+構造用合板)
これらの構造材を連結するのにHSフレームシステム(木造仕口、継手を金属接合に置き換えたシステム)を採用している
従来HSシステムは木造の為のもので鉄骨と接合するものではない
よって木部と鉄骨部の接合は全てこちらで製作・または改造することとなる
実際の画像は次回ご紹介。。。


この難解な構造に満田さんの担当海野さんから、施工図の提出を求められた
これが大変で、施工図の細かいチェックが入り、承認されないと施工できない
施工図は私が描き、現場施工者と共有した


もちろん施工図には一切の妥協は無く、何度でも承認されるまで書き直す

現場と同時進行だった為、施工図の承認が、工事日の朝4時なんて事もあった


今考えれば、、、いい思い出です


  


Posted by k's factory at 09:17Comments(0)建築

2013年12月22日

美しすぎる配筋

以前も基礎工事の配筋については記事にしたことがあった
配筋とは、簡単にいえばコンクリートの骨組み
鉄筋が多ければ頑丈であるわけではなく
バランスよく配置されて強度を出す
今、弊社で施工中の現場の配筋は、構造設計家によって綿密に計算されている

建物が、土地の高さを利用して2段になっている

高い方から見た画像
バランスよく均等な配筋


美しい配筋は最高の強度を持つと信じている

  


Posted by k's factory at 09:39Comments(0)建築

2013年09月09日

カルモ 


カルモとは、弊社で採用している外断熱材です
特徴や性能を掲載します


水より軽く超軽量なのに高強度
完全無機で不燃
結露防止性能
材料自体が軽いので作業が楽 20~30mmをドカづけできる
クギ・ビス打ちが可能

施工方法等は気軽にお問合せください  


Posted by k's factory at 08:14Comments(0)建築

2013年06月12日

通気

なぜ壁通気、呼吸する壁にこだわるのか?

通気壁について考えさせられたのは、山中湖の新築工事に遡る

山中湖は寒冷地・・・冬は道路が凍り、冬場の工事では20cm以上雪が積もっていた
寒冷地では冬場は簡単に水道管が凍る
水道管にはヒーターが巻かれ、気温が下がると自動で水道管を保温する家が普通

建物の壁を隔てて、室内外の温度差は20℃にもなる

地元の大工の棟梁はこの過酷な環境下で建物を守る術を熟知していた
その中で最も重要な事は結露対策だった
温暖な太平洋側平野部の建築工法では、寒冷地では10年ともたないと棟梁は言っていた
結露で建物廻り(壁・屋根)の下地材が腐ってしまうという
結露対策が不可欠なのだ

温暖な平野部でも寒冷地までとは言わないが、同じことが言えると私は考えている
より家を長持ちさせる為
家が長持ちする環境は人間にとっても良い環境だと思う



避暑地には板張りの家が多い



板は湿度環境によって伸び縮みし、壁内に空気を送り込む
湿気が多く、気温差が激しく、結露が起こりやすい環境に対し、理に適っている
地元の棟梁も板張りが、建物にとって一番健全だといっていた
しかしやはり寒い・・・

そこで、呼吸する外断熱というところにたどりついた  


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2013年03月14日

ローコスト住宅の考え方2

ローコストの第2弾は効率のこと

効率は品質・性能に対しての仕事量とでもいうべきか・・・

今回は断熱工事に着目してみる
以前『私が思う完璧な断熱工法』で述べた外断熱工法
これは外部に超軽量断熱モルタル「カルモ」を左官さんに塗ってもらう工事だ
この材料は水に浮くほど軽くコンクリートの約10倍の断熱性能をもつ
そして1番のウリは、高い通気性を持つので結露防止の効果がある
高い通気性とは土蔵のような呼吸する壁を得ることができる
材料の価格が気になるところだが、主な材料のセメントは元々安いし無機軽量骨材も特別のルートで安価に仕入れることができる
これらと接合剤を水と混ぜて ねる だけだ
(本来なら、断熱工事は大工さんが壁の中に 断熱材 を入れる もしくは、ウレタン等の吹付 が一般的である)


今回効率の観点で述べると、 大工または吹付業者の断熱工事一式と外壁下地工事(左官又は外装屋)と仕上がるまで人も工程・日数も業者分多くなる(業者が増えると人件費や諸経費が増えると予想できる)
私共の提案する断熱工事なら一業者四人程で大抵二日で終わってしまう
材料が軽量であるため作業効率も良い為だ
さらに断熱工事が外壁の下地工事と兼ねているのも大きな効率UP

ひび割れ防止のファイバーメッシュと共に一緒に塗り込んでいく


外壁の仕上げ方は色々で、漆喰を塗ってもいいし我が家の様に土(真砂土)を塗る事もできる
また「アンティックパスカ」という呼吸して撥水する塗料を塗る事もできる
せっかく通気性のある断熱壁なので仕上材も呼吸しないと意味がない
呼吸する仕上げ材もどんどん進化している

今回の平屋の家は断熱材の上に薄っすらモルタルで平らを取って仕上げる、いわば中塗り(途中)仕上だ

この壁の仕上げにさらに「クアブロック」という撥水剤を塗布している
この撥水剤は成膜成分を含まないので通気も可能だ

建築主様も気に入って頂けた  『中塗りの家』

アリだなとは思っていたが
「中塗り仕上げ」が内覧にこられたお客様達に、本当に好評だったのには少しおどろいた




次回は「なぜそこまで通気にこだわるのか」


  


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2013年03月09日

コンクリートから自然素材へ

何気なく溜まった録画保存した番組リストもみていたらある建築家の特集があった
もう2年くらい前の番組だが、未再生のまま・・・
家に誰もいなくて とても静かなので観ることにした

その建築家は当時50件もの物件を抱え、世界を飛び回っている様だった
次の世代の建築家として今最も注目されている
中国、フランス、ロス他 大きな美術館、総合施設など大きな物件ばかり
驚いたのが建物にコンクリートをあまり多用していない
「20世紀はコンクリートの時代だった コンクリートは自然を凌駕する強さがあり、その完璧さ故に人間を傲慢にしてきた」
もはやこれからの時代にマッチしないのではないかと・・・

紹介された高知県でその建築家がたてた庁舎やホテルは地元の杉を多用している
地域に根付いた建築 その土地の自然素材を取り入れる
「石や木はその使いづらさから人間を謙虚にしてくれる」
自然素材は時間とともに、色や表情がどんどんかわっていく
新築時から時間が経ち現在の木部は風雨にさらされ黒ずんでいた
その建築家は『エイジングのデザイン』と表現していた
しかし風化することに対して許容しない人も多いのだとか
建築に対してもう少し寛容であってもいいのではないかと・・・


うちはこれからも自然素材を多用させていただこうと改めて思う
自然素材の良さはデメリットの比ではないと思うんです  


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2013年02月08日

ローコスト住宅の考え方1

ローコスト住宅は決してネガティブな事ではない
ただごく普通の家というわけにもいかない
今回の様に内壁をはらないなんて普通とはいえない
こんなつくり方もあるのかとポジティブ思って頂ける方にむいていると思う


前回、ローコスト住宅は工事を簡略化する事だと述べた
もちろん簡略化は手抜き工事の意ではない
逆に技術力が無いと難しい・・・スケルトンの部分が多いから誤魔化しできない
私達、設計や監督 職人の腕のみせどころ
中身は相当積極的な行為だと思う
実際職人達は工法に驚きながらも楽しんでやってくれた

さて、今後何回かに分けて弊社が考える今回のローコスト住宅のやり方を 簡単 にご紹介したい


第一回目はプラン


シンプルな外観・・・長方形で切妻屋根(への字屋根) 簡素なほど作業効率が上がり人件費が下がる 余分な端材も出ない

単純明快な間取り・・・必要最小限の部屋数、リビングダイニングを広く、トイレ・洗面脱衣を1室にまとめ、壁面積を減らす

基礎・・・ベタ基礎 床下なし(*床下は 参照)

水廻り・・・北面に水廻りを集中させて配管距離を短くする配置

電気・・・必要最小限の電気回路、コンセント、照明器具の選定

窓・・・必要最小限の窓数だが、日当たりや風通しに配慮、南面の掃出し窓は既製品で最大の物、既製品以外は大きくコストアップになる

屋根・・・勾配を緩やかにして作業効率UPと屋根面積を減らす 軒(屋根が壁の外へはりだした部分)を出して、冬は日が入り夏は日陰 冷暖房効率もあがる






  


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2013年02月04日

内壁

去年の9月に着工した新築工事
随分間が開いてしまった・・・
今回は室内の壁をご紹介させていただく
今回の平屋は建主の希望で平屋+ローコスト

ローコスト住宅とは材料の質を極力落とすことではなく、工事を簡略化する事だと私は考えている

さて、壁は断熱と深く関係している
弊社は外断熱を採用している
断熱工事は次回ご紹介することにして、今回は壁の納まりについて

一般的な住宅は壁の中に断熱材を入れる
外断熱は外壁に断熱材が付く

今回の平屋は、断熱材を入れない壁内を一部あえて見せることにした
(お風呂やトイレ等部屋と隣接する壁は両面壁をはることになる)
内側の壁を張らないことにしたのだ
普通は外壁と室内壁の間に柱や構造材分の空間ができる、勿論一般的には塞ぐ
その空間まで見せてしまおうということだ


写真は11月上旬頃・・・

外壁の下地が室内からそのまま見えることになるということは、
大工さんは下地が室内から見えるので板の色目など貼り方に相当気をつかってもらった
室内側にも壁を貼る箇所は下地材のはり方を変えている
板と板に隙間を空けて、壁内を通気できるようにしておく

少し離れて建物を見てみると、左側の部屋と大きな開口より右側の壁のはり方が違う

左側が内側に壁が付くが右側はその板が室内からそのまま見える



外壁下地材を内壁仕上がりとすることで、材料や大工手間等の建築コストが下がった
構造材をみせることで、律動的で透明感のある豊かな空間になった
調湿効果や香の良い空気環境となった
また間柱などを利用して本棚も造りつけた






  


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2013年01月07日

炉 その2

『炉』とは・・・
火を燃やしたりする設備や器具
ものを加熱溶解する場所や装置のこと


はじめは暖炉(薪ストーブ)だと思っていた

しかしストーブ本体を蓄熱する耐火煉瓦なんてモノも内側に付いてない
熱効率を重視してないようにもかんじる
鉄製の箱で、まわりは漆喰で塗り、仕上げられている
きっと割れちゃう

フジモリ先生の考える『炉』とは一体何なのか・・・

フジモリ先生の建築に私が私見を述べるなんて大変おこがましいと思われるかもしれないが・・・
特に私のブログなど他に影響力があるわけないと信じている。


『炉』は単に暖房器でなく、火をつけることがポイントなのではないか
かといって火を観賞するようではない がっちりと蓋がついている
こちらの『炉』に使われる火は必要に迫られた火?
ストーブといった工業製品でなく精神的に必要な火なのか
むづかしくなってきた

ダイニングテーブルとキッチンの境にもなっているし
暖を取る?調理?囲炉裏に近いのか、火の座といった風に感じる
火を入れてみないと想像もつかない

フジモリ先生が『火』を大変大事にしていらっしゃるのは間違いないと思う

実際『炉』の火入れの為にわざわざご本人がいらっしゃっている

私も立ち会わせていただいた
火入れをして本当に驚いた
着火するとあっという間に薪に火が付く

すごいと思ったのは、給気のシステムだ
給気は外部から独自に配管されており、室内から給気されない
このシステムにより薪ストーブの特性でもあるが室内換気されず、他の部屋から冷気をひっぱる事がない
温かい・・・
ちゃんと暖をとる機能を果たしている

実際フジモリ先生に『炉』について聞いてみたが・・・

「扉にガラスを付けるのはナチュラルじゃないね でもはずれるようにしたほうがいいなぁ」
「薪ストーブの概念でこの給気方法は欧米でもやってない」
「吉村(順三)さんの山荘の暖炉は焚火に近い(笑)」
「漆喰は割れていいんだよ」
「まぁ 思いつきだよ」

とおっしゃっていたが、数々の家の探訪や研究で確信があってこそだろう
あらためて『炉』の全体を撮影してみる



これが『炉』

いや『炉』という表現でいいのか不安になってきた・・・


なんて美しい


追記

フジモリ先生が住宅を創るのは稀なんだそうだ
家族を増えるのと同じ そういう覚悟なんだと
そして住まい手にフジモリ先生の思想がしっかりと伝わっている
信頼関係
多くの工種にわたって施主が参加している  施工している
施主がフジモリ先生と工事の苦労話をして笑っているのが印象的だった
住まい手の家に対する思い入れが他の施主とはあきらかに違う様に思う

自分の家を”自分の手”で守っていく覚悟を感じた





  


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